静けさも住宅性能のひとつ。新築で避けたい音トラブルの原因と解決策 #column
新築の住まいに引っ越すとき、多くの方が「これからは快適で穏やかな暮らしが始まる」と期待を抱きます。
しかし実際に住み始めてから、意外にも多く聞かれるのが「音」の問題です。
- 子どもの足音が階下に響く
- 外を走る車の音が寝室まで届く
- 隣家の生活音が思った以上に気になる
こうした「想定外の騒音」は、暮らしの質を下げ、ストレスの原因となります。
そして、音の問題は建築段階での配慮不足によって生じるケースが大半です。設計の工夫や素材選びで防げることが多い一方、入居後に改善するのは難しく、追加コストがかさむこともあります。
本稿では、新築でありがちな音トラブルの原因を5つに整理し、それぞれの回避策を解説します。加えて、設計段階での検討ポイントや入居後にできる対処法もまとめました。
この記事を読めばわかること
- 新築で音トラブルが起きやすい原因
- 設計時に注意すべき「音」の観点
- 家族間の生活音を和らげる工夫
- 外部騒音を防ぐ方法
- 入居後にも可能な改善手法
1. 新築で発生しやすい音問題の5つの原因
1-1. 間取りの配置ミス
部屋の配置は、音の伝わり方に大きく影響します。静けさを求める部屋と生活音が出やすい部屋を近接させると、日常的にストレスが生じます。
失敗例
- 寝室の隣にトイレを配置した結果、深夜の排水音で目が覚める
- リビングのテレビ音が寝室に響く
- 吹き抜けを設けたら、2階の生活音が1階にダイレクトに伝わる
対策
- 寝室や書斎など「静音ゾーン」は生活音が多い空間と距離を取る
- 吹き抜けやリビング階段を採用する場合は、防音建材やドアで音を制御する

1-2. 建材や断熱材の選定不足
壁や床の内部に用いる断熱材や建材には、防音性能を兼ね備えたものもあります。コスト削減のために遮音性能を軽視すると、後から生活音に悩まされることになります。
失敗例
- 子ども部屋の足音が下階に響く
- 隣家との距離が近く、外の話し声や車の走行音が室内に入る
対策
- 床には防振マットや遮音等級の高いフローリングを採用
- 壁には吸音材や二重石膏ボードを活用して遮音性を強化
- 窓にはペアガラスや防音仕様を導入
1-3. 窓やサッシの性能不足
音は壁よりも窓から侵入しやすいといわれています。特に大きな掃き出し窓は開放感を得られる一方で、騒音の経路にもなります。
失敗例
- 幹線道路沿いなのに通常のアルミサッシを採用した
- 学校や駅が近く、人の声が日常的に聞こえる
対策
- 樹脂サッシや複層ガラスを導入して外部騒音を低減
- 窓の配置を道路側ではなく庭側に設けるなど、プラン段階で調整
1-4. 外構や周辺環境への配慮不足
住宅外部の計画も、音の快適性に影響します。
失敗例
- 隣家の寝室側にエアコン室外機を設置してしまった
- 車の出入り音が隣家や自宅のリビングに直撃する
対策
- 室外機は隣家の窓を避け、45度ずらして配置
- 駐車場は生活空間から距離を取り、緩衝スペースを確保
- 生垣やフェンスで音を緩和
1-5. 家族の生活スタイルを想定していない
家族の暮らし方を十分に想定しないと、生活リズムや趣味の音がトラブルに発展します。
失敗例
- 夜勤で昼間に睡眠を取りたい家族がいるのに、隣が子ども部屋だった
- 楽器練習の音で家族間に不満が生じた
対策
- 防音室や吸音パネルを部分的に導入
- 設計時に生活リズムや趣味を共有し、配置を工夫
- 在宅ワークや趣味に対応した「音に強い空間」を設ける
2. 設計段階で実施したい音対策
- ゾーニング:生活音が多い空間と静けさを求める空間を明確に分ける
- 建具の性能向上:密閉性の高い建具を選び、安価なドアは避ける
- 吹き抜け・リビング階段の工夫:採用する場合は遮音対策を組み合わせる
3. 入居後でも可能な改善策
新築後に気付いた音の問題も、工夫によってある程度は軽減できます。
- 厚手のカーテンやラグで音を吸収
- ドアに隙間テープを貼り遮音性を高める
- 吸音パネルを壁に取り付ける
- 家具を仕切りとして配置し、音の通り道を遮断する
4. 外部騒音を和らげる工夫
- 道路沿いの住宅では植栽や塀で音の侵入を緩和
- 内窓(二重窓)を追加して防音性を強化
- 寝室は道路側から離した配置にする
まとめ
新築住宅における音の問題は、設計や素材の選択における「小さな見落とし」から発生することが多いものです。
完成後に改善するには費用や労力が必要になるため、家づくりの初期段階から「静けさ」を住宅性能の一要素として位置付けることが重要です。家族が快適に暮らすためには、間取りや素材だけでなく、生活リズムや周辺環境まで考慮した計画が求められます。
静かな住まいは、家族の健康や心の安らぎを守る基盤でもあります。
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